「メンタリング」と「カウンセリング」と「コーチング」ぞれぞれの違いとは?

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メンタリングとカウンセリングの違いは?

メンタリングとは

まず、メンタリングについてお話しします。

メンタリングとは、「人の育成、指導方法の一つで、指示や命令によらず、メンターと呼ばれる指導者が、被育成者であるメンティーと人間関係を築き、対話による気づきと助言によって、メンティーに自発的な発達を促す方法である」と定義されています。

カウンセリングとは

それに対して、カウンセリングとは、「依頼者の抱える問題や悩みなどに対して、専門的な知識や技術を用いて行われる相談援助である」と定義されています。

メンタリングとカウンセリングの違いは?

メンタリングは、「人の成長」というキーをもとに、あくまでも自発的な成長や発達を促すものですが、カウンセリングは、自発的ではあるものの、成長を促す目的ではなく、理解や洞察をある目標に到達させることを目的としています。

カウンセリング

また、基本的にカウンセリングは、精神的健康の回復や保持、増進、教育に特化し、学問的な基盤が不可欠であるのに対し、メンタリングは人の育成や成長に特化し、必ずしも学問的な基盤を必要とせず、知識や経験則からの相談援助が多くを占めています。

このように、メンタリングとカウンセリングでは、相談の目的や専門性、気軽さが全く異なるのです。

コーチングとはどう違う?

コーチングとは

それでは、コーチングはどうなのでしょうか。

コーチングとは、人材開発の技法の1つで、「対話によって相手の自己実現や目標達成を図る技術である」と定義されています。

コーチングはそもそも、学者がつくり出した理論やメソッドではなく、従来から、自然にうまく人の力を引き出せる「コーチ」と呼ばれる人々が存在して、若手に対する技術の伝承や人間関係の構築などを行っていたところ、こうしたコーチや技術伝承の優れた事例を集め、うまくいくパターンをコード化し集積したものがコーチングです。

メンタリングとコーチングの違いは?

また、コーチングは歴史的にも19世紀に生まれたもので、メンタリングが古代ギリシャの時代に生まれたのに対し、歴史的には非常に浅く、かつ、論理的で、体型的なものなのです。

現状、コーチングもメンタリングも、人材育成やキャリア開発の分野で用いられることが多いのですが、コーチングの方がより目標・目的指向的に用いられ、特定のスキル向上や成果などを目指す場合に使われます。

そのため、メンタリングは目標や目的が明確でなくても機能するのに対し、コーチングは、目標や目的を明確にもち、それを達成したいと願う人にしか機能しません。

カウンセリングとコーチングはどう違う?

コーチング

目的の違い

それでは、カウンセリングとコーチングはどう違うのでしょうか。
Coachacademiaの記述によると、カウンセリングは、コーチングとは全く目的が異なるものだと述べています。

「カウンセリングは、主に、現在抱えている問題を解決するために使われます。
そのためにカウンセラーは、その問題が生じる原因を探るため、クライアントとともに過去を振り返り、さまざまなことがらについて深く掘り下げてきます。

一方、コーチングの目的は、未来に向けて相手の行動変容を促すことです。

つまり、相手が未来に向けて行動を起こす、あるいは行動を変えるというのが、コーチングの成果を測るひとつの指標となります。コーチは、クライアントが目指す状態を手に入れるために、クライアントのおかれた現状、そして目指す状態をできる限り明らかにし、それを実現させるためにどうしたらいいかをともに考えていきます。」

このように、過去から問題を見つけて、現在を変えていくのか、それとも、未来の目標のために現在の行動を変えていくのか、そこがカウンセリングとコーチングの大きな違いなのです。

メンタリングが他と決定的に違う点

ジャック・ウェルチ氏の言葉を紹介

ジャック・ウェルチ

[引用] http://humanevents.com/

このようにメンタリングとカウンセリングとコーチングは全く異なるものなのですが、メンタリングがカウンセリングやコーチングと決定的に違う点は、元GEのCEOであるジャック・ウェルチ氏の言葉にうまく表されています。

「仕事をしていく上で出会うすべての人、あなたの知らないことを知っているすべての人たちに何らかの形でメンターになってほしいと考えるべきだ。」

カウンセリングやコーチングはある目的を達成するためには、基本的には1人のカウンセラーやコーチに相談します。そうすることで、プロセスにぶれがなくなり、効率的に目的を達成できると考えられているからです。

それに対して、メンタリングは、ある特定の目的を達成するためでも、異なる意見を持った多くのメンターに意見を聞き、気づきを得ることを良しとしています。

そうすることで新たな発想が生まれたり、気づきが増したりするからです。(当然、影響力の大きい、自分が従事するメンターがいても問題はありません。)

メンターとあなたとの関係次第

つまり、メンタリングは、相談をするという行為において、最もハードルが低いものであり、例え、明確な悩みや相談内容がなかったとしても、ある分野において自分を成長させたいと思った時、メンターによる気づきと助言によって、あなたが自発的に考え、成長することができるものなのです。

当然、メンターは疑問や悩みに対して、明確に答えてくれることもあります。自分が求めることをどういったアプローチで進めていくかはメンターとあなたとの関係次第であり、そこはお互いに育んでいくところなのです。

おまけ:コンサルティングの位置づけは?

最後に、似たような言葉で「コンサルティング」というのがありますが、コンサルティングの目的はコーチングと同じです。相手の行動変容を目的としているものなのですが、コーチングとはアプローチが異なります。

コンサルティングでは、コンサルタントがクライアントにヒアリングした情報をもとに、目標を達成するための戦略を考え、行動プランを考え、その答えをクライアントに伝えます。

一方でコーチングでは、コミュニケーションを通じて、クライアント本人に目標を達成するための戦略を考えさせ、自分自身で答えを見つけることを促すアプローチをとるのです。

終わりに・・・

いかがでしたでしょうか。メンタリング、カウンセリング、コーチング、さらにコンサルティングについての違いについて説明させていただきました。それぞれの違いを整理して理解を深めることで、あなたのこれからに活かしていただければ幸いです。

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